

当院の外科スタッフは、祇園智信(肝胆膵外科部長)、堤敬文(外科部長)、樋口椋介と、緩和医療を担当する河野麻優子の常勤医4名と、乳腺外科担当の前川宗一郎(非常勤)の5名です。スタッフは、日本外科学会専門医・指導医、日本消化器外科学会専門医・指導医、日本内視鏡外科学会技術認定医、日本がん治療認定機構認定医、日本乳癌学会認定医等の資格を有しております。
当科では、消化器外科(胃、十二指腸、大腸、直腸、肝臓、胆嚢、胆管、膵臓、脾臓、ヘルニア)、乳腺外科を中心とした外科治療に従事しています。
特に悪性腫瘍(癌など)に対しては、内視鏡外科手術、抗癌剤治療(外来化学療法、短期入院化学療法)、放射線治療(他院協力)を含めた集学的治療を行っています。
また、専門外来として、水曜日午後には血管外来を開設しています。
手術では腹腔鏡(ふくくうきょう)手術を積極的に取り入れています。
2024年に行われた胃癌・大腸癌手術、 虫垂炎手術、 胆嚢炎手術、鼠径部 (そけいぶ) ヘルニア手術は約94%を腹腔鏡手術で行っています。当院では同じチームで腹腔鏡手術を行っていますので安全性を向上させることができています。開腹手術と比べても出血量が少ない安心な手術を行っています。
外科治療に際しては、毎週放射線科との合同術前カンファレンスを行い、さらに患者さんの全身状態・病態などを検討し、十分な病状説明を行った上で、患者さんおよびご家族のご希望を十分に考慮して、適切な治療を行うことを目指しています。宗像地区の基幹病院として地域開業医の先生方と密接に連携し、救急患者さんの診療も含めて幅広く対応し、地域に根ざした医療を目指します。




おなかには5か所程の小さな傷がつきます。おへそから腹腔鏡(カメラ)を挿入しておなかの中をテレビモニターに映します。専用の細い手術機器を使って手術を行います。モニターでおなかの中を拡大して手術を行いますので、正確で繊細な操作が可能となります。細い血管も見えるため少ない出血量で安全な手術を行うことが出来ます。おなかの傷が小さいため、美容面で優れていることはもちろんですが、開腹手術と比較して術後の痛みが少なく回復が早いといった特徴があります。腹腔鏡による手術は体への負担が少ないことから患者さんには優しい手術ではありますが、実施にあたっては一定の技術が必要となります。当科では日本内視鏡外科学会技術認定医を中心としたチームで手術を行っていますので、安全性は高く、手術数も年々増加しています。