腎臓内科

診療受付のご案内
受付時間
8:30~11:00
診療時間
9:00~17:00
休診日
土・日・祝日
年末年始
(12月30日から1月3日)
面会時間

フロアガイド
宗像医師会病院
宗像地域医療センター

交通アクセス・駐車場


腎炎、高血圧、糖尿病などのために腎臓の働きが徐々に低下していく状態のことを、慢性腎臓病(CKD)と言います。本邦では成人の約5人に1人が慢性腎臓病であり、新たな国民病とされています。進行が緩やかな場合も多々ありますが、最終的に腎臓が機能を失い透析が必要となる方も少なからずいらっしゃいます。かつて腎臓病は有効な治療法が少ない病気でしたが、近年になって徐々に効果が期待できる薬物療法が登場しています。もちろん食事療法をはじめとする生活習慣改善も変わらず重要です。慢性腎臓病はかなり進行しないと自覚症状は出てきませんので、健康診断などで検尿異常や腎機能低下を指摘された場合は、たとえ症状がなくても是非一度ご相談ください。


宗像医師会病院腎センターは、宗像およびその周辺地域である福津、粕屋、鞍手、遠賀を含めた医療圏において、腎臓病を専門とした診療を行うことができる数少ない病院の一つです。腎臓病の発病初期から末期に至るまで、幅広く診療を行っています。九州大学医学部病態機能内科学(第二内科)腎臓研究室との連携のもと、腎臓病診療に専従する医師が複数常勤している体制を維持しています。


健康診断や学校検尿などで尿蛋白や尿潜血、腎機能低下などの異常が見つかった場合には、専門医の観点から、それが病的であるかを確かめ、必要に応じて腎生検を含めた精査を行います。腎生検には1週間程度の入院が必要です。活動性の高い腎炎と診断された場合には、エビデンスに基づき治療方法を提案し、免疫抑制薬による治療を行います。慢性腎臓病の治療は、病態に応じた薬物療法と、禁煙などの生活指導、管理栄養士による食事指導が中心です。医師・薬剤師・看護師・栄養士・理学療法士でチームを形成し、腎機能を維持するためのレクチャーを行う外来腎臓病教室を、定期的に開催しています。また、常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)に対するトルバプタン療法や、ファブリー病に対する酵素補充療法といった特殊な治療も可能です。


慢性腎臓病が進行してしまい、検査結果が悪化し尿毒症の症状が出現した場合は、腎代替療法(≒透析)を行わなければならなくなります。腎代替療法には、腎移植・腹膜透析・血液透析があります。当院では、よりよい治療方針決定のため、療法選択支援外来(SDM外来)を設置しています。患者さんのバックグラウンドを、家庭状況や介護状況、仕事・趣味・生き甲斐まで含めて全人的に把握し、十分な情報提供を行って、納得した治療を選べるようサポートします。腎移植は主に九州大学病院へ紹介受診をお願いしていますが、腹膜透析と血液透析は、導入・開始と外来通院による治療継続が全て当院で対応可能です。


宗像医師会病院腎センターでは、現在約15名の方が腹膜透析を、約150名の方が血液透析を受けられています(※分院の赤間腎クリニックは2025年9月に閉院)。

腹膜透析は、火曜日の外来に月1回、定期通院して頂いています。当院の腹膜透析機器はバクスター社を使用しています。

血液透析は、月・水・金は8時30分からの1部透析と14時30分からの2部透析の2シフトで、火・木・土は8時30分からの1シフトのみ行っています。オンラインHDFで5時間治療を基本としており、質の高い透析を提供しています。月・水・金の2部透析のみ、送迎サービス(タクシー)も対応しておりますので、ご相談ください。

また、炎症性腸疾患に対する顆粒球吸着除去療法や、閉塞性動脈硬化症に対するLDL・フィブリノーゲン吸着療法、難治性腹水に対する腹水濾過濃縮再静注法も対応しています。


2024年度腎センター診療実績

血液透析部門

年初152名の患者数で始まり、年末には142名の患者数であった。この内、赤間腎クリニックが年初47名、年末37名であった。
新規導入患者数は16名であった。他施設からの転入が4名、腹膜透析からの移行はなかった。
難治性腹水に対する腹水濾過濃縮再静注法実施回数は3回であった。炎症性腸疾患に対する顆粒球吸着除去療法実施回数は43回であった。閉塞性動脈硬化症に対するLDL・フィブリノーゲン吸着療法実施回数は23回であった。


腹膜透析部門

年初12名の患者数で始まり、年末には13名の患者数となった。
新規の腹膜透析導入は2名であった。
年間の腹膜炎発生は延べ3回で、出口部感染が0回であった。


病棟部門

年間入院患者数は延べ296名であった。腎生検数は年間6例であった。


手術部門

シャント手術に関連したものが年間22例、経皮的血管拡張術(PTA)が年間188例であった。腹膜透析カテーテルに関連したものが年間2例であった。


外来部門

血液透析を除いた外来患者総数は延べ3020名であった。
新患紹介数は215例であった。