腎内科(腎センター・赤間腎クリニック)

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宗像医師会病院
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糖尿病、高血圧、慢性腎炎などのために腎臓の働 きが徐々に低下していく状態のことを慢性腎臓病(CKD)と言い、成人の8人に1人がかかっていると言われています。進行が緩やかな場合も多いですが、最終的に腎臓が機能しなくなり、人工透析が必要となる患者さんも約360人に1人います。腎臓病は有効な治療が少ないものの、早めに食事・薬物療法を行うことで進行を遅らせることが可能です。慢性腎臓病は進行しないと自覚症状はありませんので、健康診断などで検尿異常や腎機能低下を指摘された場合は、たとえ症状がなくても是非一度ご相談ください。


宗像医師会病院腎センターは宗像地区およびその周辺地域である粕屋、鞍手、遠賀等の医療圏で、福岡東医療センターとともに腎臓疾患を専門としている医療機関です。腎臓病発病の初期から腎不全の末期に至るまで幅広く治療を行っており、九州大学医学部第2内科腎臓研究室との連携のもと、腎臓病専門医5名が常勤診察を行っています。


宗像医師会病院腎センターでは月曜日から金曜日まで毎日腎臓専門医による外来診療を行っており、健診や学校検尿などで血尿や蛋白尿などの異常が見つかった場合には、早期発見、早期診断、早期治療の原則にしたがって、その異常が病的であるかどうかを確かめ、必要に応じて精密検査を行います。精密検査は入院して頂くことが必要で、腎生検を含めた検査を行います。クリニカルパスに従った7~13日間の標準的入院期間が設定されています。腎生検による組織診断の結果に基づき、予後の推定、治療方針の決定を行います。


現在、日本では、腎臓病に関しては、腎炎や糖尿病腎症、腎硬化症などの病気が主要なものとなっています。当院では進行性あるいは活動性の高い腎炎に対してはEBMに基づいた治療方法をお話しし、インフォームド・コンセントにしたがい副腎皮質ステロイドホルモンや免疫抑制薬などによる治療を行っています。必要に応じて扁桃腺摘出をすすめることもあります。


慢性腎不全が進行し、検査結果が悪化したり、尿毒症の症状が出現したりすると、どうしても透析治療をしなければならなくなります。宗像医師会病院腎センターでは、高度の慢性腎不全ではあっても、まだ尿が出ているのであれば、尿がでていることを大事にする意味から腹膜透析を提案しています。この治療方法は、透析とは言え、これまでの透析をしてないときの外来通院治療と同様に、原則として毎月1回の通院で済みます。


腹膜透析、別名CAPD(シー・エイ・ピー・ディと呼びます)は、透析治療を始める方には、それまでと同様に尿が出続けます。この点から、宗像医師会病院腎センターではまず、腹膜透析を始めます。このことをPDファーストといい、日本全国でも積極的に取り組む数少ない医療施設の一つです。現在、当院では毎年約10名前後の方がCAPDを始め、約20~30名の方のCAPDを継続して行っています。


腹膜透析には治療期間に限りがあり、宗像医師会病院腎センターではこの時期を4~7年と考えています。よって、この期間を経過した後は、血液透析治療へと移行することになります。


宗像医師会病院腎センターでは、附属クリニックと合わせて、現在約150名の方が血液透析治療を受けられています。血液透析療法は、週3回の外来通院が必要で、当院では原則として1回5時間の透析治療を行っていますので、通院に費やす労力は大変なものになります。少しでも通院の便を図るため、赤間地区に宗像医師会病院腎センターの附属クリニックとして、外来治療専門の赤間腎クリニックを開設しています。赤間腎クリニックの方が通院するのに便利がよい方には赤間腎クリニックでの透析治療をお勧めいたします。宗像医師会病院腎センター、赤間腎クリニックともに同じ方針で治療を行いますので、どちらで透析治療を受けられても違いはありません。宗像医師会病院腎センターは月水金が朝8時30分からの一部透析と、午後2時からの二部透析があり、火木土は朝8時30分からの一部透析を行っています。 赤間腎クリニックは月水金、火木土共に朝8時40分からの一部透析のみを行っています。


平成30年度腎センター診療実績

血液透析部門

年初157名の患者数で始まり、年末には152名の患者となりました。
このうち、赤間腎クリニックは二部透析廃止となり、年初57名、年末57名となりました。
新規導入患者数は25名で、腹膜透析からの移行が2名でした。臨時透析受入数は9名でした。
急性腎不全その他で急性血液浄化治療を必要とした患者数は17名でした。
当院の特徴としては、PDファーストで腹膜透析を開始したが5年以上経過し残腎機能が消失したために血液透析へ治療法を変更した患者も含まれます。


腹膜透析部門

年初24名の患者数で始まり、年末には26名の患者数となりました。
新規の腹膜透析導入は5名でした。3名が腹膜透析から離脱し、血液透析へ移行しています。
年間の腹膜炎発生は延べ6回で、出口部感染が延べ1回でした。


病棟部門

年間入院患者数は延べ341名でした。腎生検数は年間9例でした。


手術部門

シャント手術に関連したものが年間44例。
経皮的血管拡張術(PTA)が年間140例。
腹膜透析のテンコフカテーテルに関連したものが年間7例。


外来部門

血液透析を除いた外来患者総数は延べ3,759名でした。
新患紹介数は183名でした。
CAPD外来患者総数は延べ419名でした。